コード進行とクラシックの和声は同じです!・3
クラシックは役割(機能)で和音を考えています。
そして、今回のキーワードは「3」です。
和音(コード)の3種の分類。
再度になりますが、「コード進行とクラシックの和声は同じです!・2」で使いましたCメジャー(ハ長調)とGメジャー(ト長調)の和音表をご覧ください。
下方の和音記号の更に下に3種類のアルファベット、T、S、Dが書かれています。この記号はCメジャーでもGメジャーでも全く同じ並びになっているのがお分かりいただけると思います。
これはそれぞれT=トニック(主和音)、S=サブドミナント(副属和音)、D=ドミナント(属和音)の略記で、和音の役割を示しています。
この役割、進行がほぼ決まっています。
Tはどこへでもほぼ進め、SはDへ(例外的にⅣはTへも可能です。)、そして、DはTへ進む。
と言った具合です。これは、例えば将棋の駒のように、動きが決まっているもので、ゲーム感覚で覚えてしまうのが良いでしょう。
つまり、和音は単独に考えるのではなく、役割を考えるのが重要になります。
また、クラシックはこのように役割がメインになっているのが表記からも分かりますね。
役割の順番も3種類。
その役割を考え進行のパターンを考えると3種類になります。
T-D-T
T-S-D-T
T-S-T
この3種類の連鎖をTを共通に使い、鎖のようにして、音楽が作られているのです。
これをカデンツと呼んだりします。
音楽の殆どの和音進行(コード進行)は基本的にはこの3種類のどれかに必ずなり、音楽が淀みなく聞こえる、という訳です。
前回、「コード進行とクラシックの和声は同じです!・2」でご説明した「舞踏の時間に」と「煙が目にしみる」の進行は両方「T-S-D-T」となり、そのため、ジャンルが違う曲でも、似かよっているのはそのためなのです。
<クラシック>
ドレミ楽譜出版:ピアノ名曲110選初級「舞踏の時間に」
<ジャズ>
ヤマハ:ジャズピアノ大全集「煙が目にしみる」
他のT-D-T,T-S-Tもクラシック音楽(和声進行)でもジャズ(コード進行)でも存在していますので、探してみられるのはいかがでしょうか?
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