コード進行とクラシックの和声は同じです!・1
コード=簡単、和声=難しい?
時々、生徒様から「クラシックの和声法は難しいのでせずに、コード進行を勉強したい。」と言われることがあります。
本当に和声=難しい、コード=簡単なのでしょうか?
コードと和声の違いを見ていきましょう。
コードと和声は基本的に同じものです。
まず、こちらの楽譜をご覧くだい。
楽譜の上に記載しているアルファベットがコードネーム、楽譜の下に記載しているローマ数字が和音記号です。
コードネームの正確な読み方は「シーメジャー」。
(以下、音符の右側参照)Cはroot(ルート)の音の英語読みになりますので、ド=Cです。
その上に三度(一つ飛ばし)ずつ音を積み上げ、ルートから見た音程で3rd(サード)、5th(フィフス)となります。
和音記号の 正確な読み方は「いちどの和音」通常ローマ数字の大文字で書かれることが多く、今回はハ長調=ドイツ語でC Dur(ツェードゥア)で考えますので、和音記号の前にC:と書かれています。
和音記号もコードと同じく、(以下、音符の左側参照)一番下の音を「根音」その上に三度(一つ飛ばし)ずつ音を積み上げ、根音から見た音程で第3音、第5音となります。
つまり、同じ音でもコードと和声では名称が違うだけなのです。
こちらの動画ではもう少し実用的にピアノで良く弾かれるタイプを載せています。
良く見ると、左手でルート(根音)を弾くか、3rd(第3音)を弾くかで若干表記の仕方が変わっています。
3rd(第3音)を弾く場合、コードはオンコードと言って左手のベース(一番下にくる音)がルート以外を弾く場合にその音を明記することになっています。
今回はベースがミのためEとなっています。
和音記号は根音が上部に上げられ、第3音がバス(ベースと同じこと。クラシックの言い方)の場合は「第一転回形」となり、和音記号の右肩に小さな1を記載します。
(※和音記号の転回形は他の書き方もあります。)
コード=絶対 和声=相対
「絶対音感」をご存知でしょうか?
ピアノの鍵盤を見ずに、または街中などで流れてくる音楽を聴いて何の音かを当てる方がいます。
小さい頃から音楽教育を受けられていた方に多いですね。
絶対音、つまり、固定された音のことです。
コードネームは何の調であっても決して変わることはありませんので、この絶対音と考えて良いでしょう。
逆に、和音記号は調によって変化します。
今回ドミソの和音はハ長調のⅠでしたが、ト長調ではⅣになります。
つまり、コードネームは絶対音、和音は相対音と捉えていただくと分かり良いでしょう。
本名と芸名のような使い分けで。
同一人物が本名と芸名を使い分けている感覚ですね。
芸能のお仕事をしている時はコードで、プライベートな日常生活を送っているときは和声で。といった感じでしょうか。
次の回では、実際の使い方を見ていきたいと思います。
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