クラヴィアシューレ通信

アコースティックピアノと電子ピアノの違い -3.音・演奏に関して-

写真は講師が以前習っていたエレクトーン。鍵盤の重さが全くありません。キーボードの仲間です。

『アコースティックピアノと電子ピアノの違い』の第3回は音、演奏に関してです。

では、音(音色)と演奏に分けて分けて考えて行きましょう。

音(音色)に関して

音源の発生方法

<アコースティックピアノ>
ピアノの歴史でも掲載しましたように、ハンマーが弦に触れる(叩く)ことで音が発生します。そのため、弦の振動や共鳴箱の反響により、豊かな響きと倍音が生まれます。
<電子ピアノ>
デジタル技術によって音が発生します。音源データがサンプリングや音源エンジンを通じて再現されます。

音色の再現性

<アコースティックピアノ>
弦の素材や共鳴箱の設計などによって独自の音色が生まれます。そのため、奏者のタッチやペダルの使い方に応じて、音の変化や表現が可能です。
<電子ピアノ>
事前に収録された音源を再現するため、複数の音色を選択することができますが、アコースティックピアノのような微妙なニュアンスや表現は再現しきれません。

音の響きと共鳴

<アコースティックピアノ>
ボディや共鳴版、弦の共鳴により、響きの広がりや余韻が生まれます。これにより、奏者の演奏によって音が奏でられる空間に広がりが生じます。
<電子ピアノ>
音の直接的な発生源であるスピーカーから音が出力されます。そのため、響きや共鳴感は生ピアノと比較するとどうしても閉塞感があります。

以上の要素によって、アコースティックピアノと電子ピアノの音の違いが生じます。
アコースティックピアノは独自の豊かな響きと表現力が魅力です。
電子ピアノは多様な音色や機能性を提供する利点がありますので、色々な音色で演奏を楽しみたい方には向いている楽器かと考えられます。

演奏に関して

タッチ感と鍵盤の反応

<アコースティックピアノ>
ハンマーが弦に触れる(叩く)ことで音が発生する訳ですが、そのため、鍵盤をどのように打鍵するかによって音の強弱をつけられるという特性があります。
<電子ピアノ>
センサーによって音が発生するため、鍵盤のタッチ感や反応は生ピアノとは異なり、何段階かと感知によって強弱が付けられます。高級な電子ピアノは、鍵盤のタッチ感に近づけるためにセンサーの精度を上げ、段階数を増やしていると言えるでしょう。

音色と表現力

<アコースティックピアノ>
共鳴箱や弦の振動によって独特の豊かな音色が生まれます。特に高品質なアコースティックピアノは、豊かな表現力と倍音の豊かさがあります。
<電子ピアノ>
サンプリング技術や音源エンジンによって音色が再現されますが、完全にアコースティックピアノの音色を再現することは難しいです。ただし、電子ピアノは様々な音色やエフェクトを選択できるため、幅広い演奏スタイルに対応することができます。

鍵盤の特性

演奏に関わる最も大きなファクターは鍵盤です。

<アコースティックピアノ>
木製(ごく一部象牙)になり、木の重みでしっかりとした弾き心地が楽しめます。また、ピアノ内部のアクションが連動して動きますので、ピアノ本来の演奏テクニックを身につけたい場合はアコースティックピアノが必要不可欠では無いでしょうか?
<電子ピアノ>
プラスチック製が多く、最近一部で木製鍵盤が採用されるようになってきました。

これは私の経験ですが、子供の頃電子オルガン(エレクトーン)を習っていました。
エレクトーンは鍵盤がキーボードと同じ軽さで、ピアノのタッチとは全く違います。高校生からアコースティックピアノでレッスンを受けるようになりましたので、かなり苦労してピアノ演奏を習得しました。

以上の違いから、演奏する目的や環境に合わせて、アコースティックピアノと電子ピアノの選択を検討することが大変重要です。
アコースティックピアノは伝統的な響きと表現力が魅力で、電子ピアノは使いやすさや多機能性が求められる場合に適しています。

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