アコースティックピアノと電子ピアノの違い-4.メンテナンスと長期保有-
『ピアノ図鑑』より。調律師によるピアノのメンテナンスは、アコースティックピアノに不可欠です。
メンテナンス
<アコースティックピアノ>
調律師によって定期的な調律が必要があります。環境の変化や使用頻度によってピアノの音高が変わるため、最低でも年に1回は調律が必要です。
ピアノの歴史などでも明記しましたように、木材、鉄、銅線などで作られており、鍵盤は正確で均等な動きをするように調整する必要があります。鍵盤の重さやタッチ感を最適な状態に保つために、定期的な調整や修理が必要となる場合があります。
また、木材やフェルトを使用しているため、湿度や温度の変化による劣化や破損が起こる可能性があります。定期的な清掃や湿度管理、フェルトの交換などが必要です。また、木材部分の磨きや保護材の使用もメンテナンスの一環となります。
弦の調整と交換
弦は使用によって伸びたり劣化したりする場合があります。特に切れてしまった場合は弦の調整や交換が必要になります。専門のピアノ技術者による作業が必要です。
ピアノ内部のメンテナンス
アコースティックピアノは内部に複雑な機構を持っています。ハンマーやフェルトパーツの調整や修理、ペダルのメンテナンスなど、定期的な点検やメンテナンスが必要です。
これらの作業も専門のピアノ技術者に依頼する必要があります。
<電子ピアノ>
電子ピアノの外装や鍵盤は一般的に掃除しやすく、柔らかい布での軽い拭き取りで十分です。
ソフトウェアのアップデート
電子ピアノは内蔵されたソフトウェアによって機能しています。新しい機能の追加や不具合の修正などが含まれ、メーカーからのソフトウェアアップデートが提供される場合があります。
最近ではネット回線で定期的に最新のアップデートを適用します。
故障や修理
電子ピアノは電子部品やデジタル回路で構成されています。もし故障が発生した場合は、メーカーの修理サービスや専門の技術者に相談することが重要です。保証期間内(大体1年)であれば、修理や交換が無料または割引価格で行われる場合もあります。
長期保有
<アコースティックピアノ>
音の響きと表現力はアコースティックピアノならではのものです。
アコースティックピアノは独自の響きと表現力を持ち、その豊かな音色や響きはメンテナンス次第で長期間持続できます。演奏の快感や表現力が求められる場合には、アコースティックピアノが適していると言えます。メンテナンスをしっかりと行えば、何十年、さらには100年以上の耐久性が考えられます。
アコースティックピアノは大型で重量(200kg以上)があり、設置場所や移動が制限されます。また、環境に敏感であり、適切な湿度や温度管理が必要です。そのため、長期間所有する場合には、設置場所や環境条件の確保が必要です。また、転居などで移動する場合には、専門のピアノ移動業者による運搬が必要になります。そういった事から、長期保有することは、調律代、調整代、場合によっては部品の入れ替え等、費用がある程度掛かることを想定してください。
<電子ピアノ>
電子部品やデジタル技術に基づいています。一般的にはアコースティックピアノよりも耐久性が高く、メンテナンスが比較的簡単です。しかし、電子ピアノも定期的な清掃や注意深い取り扱いが必要です。また、保証や修理サービスの提供状況も確認しておくことが重要です。
電子ピアノは比較的コンパクトで軽量です。設置場所や移動に制約が少なく、簡単に運搬や配置の変更ができます。特にアパートや集合住宅などでの使用に適しています。また、電子ピアノはヘッドフォン端子を備えている場合が多く、静かな環境での練習や深夜の演奏も可能です。
電子ピアノは基本的に楽器ではなく、電化製品と同じ扱いとなります。そのため、部品のメーカー保有の期間、10年程で寿命が来ると思っていただいて良いでしょう。
電子ピアノのメンテナンスと比較して、アコースティックピアノのメンテナンスはより専門知識と技術を要します。定期的な調律や専門家によるメンテナンスを受けることで、アコースティックピアノを最良の状態で保つことができます。
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